いつもそばにいてくれた、ぬいぐるみ。
ふとした瞬間にふれた手ざわりも、なにげない日々のなかで交わしたまなざしも、すべてが静かに、心の奥で輝きつづけています。
けれど、ぬいぐるみも生きものと同じように、その「役目」を終えるときがやってきます。
それは、お別れではなく――「帰る」ということ。
ぬいぐるみのなかにいる“ひかり”は、おわりの日を迎えると、光るくにへと帰ってゆくのです。
光るくにへの帰し方:ぬいぐるみの送りかた
ぬいぐるみのからだは、やがてその役目を終えます。 けれど、ぬいぐるみそのものが「いなくなる」わけではありません。 あなたとともに過ごしたその子は、“ひかり”となって、光るくにからあなたを見守りつづけます。 ここでは、ぬいぐるみをやさしく、ていねいに送り出す「光るくにへの帰し方」を紹介します。
1. 「ありがとう」を伝える
はじめに、ぬいぐるみに「ありがとう」と声をかけてあげましょう。 どんな日もそばにいてくれたこと、やさしく寄りそってくれたこと―― その気持ちが、ぬいぐるみにとって何よりの贈りものになります。
2. やさしくなでて、抱きしめる
お別れの前の最後のお手入れとして、やさしくほこりを払ったり、ふわりとブラッシングしてあげましょう。 「よくがんばったね」「ありがとう、だいすきだよ」そんな言葉をそえて、ぎゅっと抱きしめてあげてください。
3. 包んであげて、送り出す
お気に入りのハンカチや、やわらかな布で包んであげましょう。
そして、地域のルールに従って、ぬいぐるみを送り出してください。
光るくに帰還証明書をなくしてしまっていても大丈夫。
光るくにの住人であれば、ちゃんと光るくにへ帰ることができます。
ぬいぐるみは、おわりのときが来ると、ひかりになって光るくにへ帰ったそのあとは――
ぬいぐるみの「からだ」だけが、静かに残されます。
そのぬいぐるみのなかには、もう“ひかり”はいません。
やさしく包み、地域のルールにそって、そっと送り出してあげてください。
それは、「さよなら」ではなく、「ありがとう」のかたち。
ぬいぐるみの中に宿っていた想いは、ちゃんとあなたのもとに残っていて、
そして、光るくにから――ずっと、あなたを見守っています。
そしてあなたやあなたの家族があたらしいぬいぐるみを迎えることがあれば…
もう一度おなじ“ひかり”があなたのそばに寄り添うことがあるかもしれませんね。
ぬいぐるみの未来をつなぐ:寄付というやさしい選択
まだきれいで、どこにもほつれのないぬいぐるみ。
けれど、「この子はここにいる子じゃないな」と思うこともあるかもしれません。
あるいは、おうちにやってきたけれど、“ひかり”と心を通わせる前に時が流れてしまったぬいぐるみも。
そんなときは、「寄付」というやさしい送り方があります。
ぬいぐるみは、“ともだち”を待っている存在です。
誰かの“ひかり”の器として、新しい旅をはじめることができる――
そう考えると、そのぬいぐるみの命は、まだ終わっていないのかもしれません。
たとえば、NPO法人ワールドギフトでは、ぬいぐるみをはじめとするさまざまな品を受け取り、海外や国内の必要な場所へ届ける活動を行っています。
清潔にお手入れして感謝の気持ちをそえれば、その子はまた新しい“ともだち”と出会い、そっと寄り添っていくのです。
ぬいぐるみを寄付するときのやさしいマナー
- きれいにしてあげる
汚れがあれば拭き取り、洗えるものはやさしく洗ってあげましょう。 - 壊れていないか確かめる
目やボタンが取れていないか、綿が出ていないか確認します。 - 匂いにも気を配る
タバコやペットのにおいがある場合は、風通しをして整えます。 - やさしく包んで送る
汚れないようにビニールや布で包んで、箱に入れてあげましょう。 - 「ありがとう」の気持ちをそえる
手紙はなくても大丈夫。「いってらっしゃい」と声をかけて送り出してあげてください。
「ありがとう」は、ぬいぐるみの勇気になる
大切に見送られたぬいぐるみは、きっと新しい場所で“ともだち”と生きていきます。
そして、あなたのやさしさも、そっと届いているはずです。
光るくに出身じゃない子も、光るくにへ帰れます
もし、ぬいぐるみが「光るくにからむかえた子」ではなかったとしても、心配はいりません。
たとえば、プレゼントされたぬいぐるみ、ゲームセンターでゲットしたぬいぐるみ、
昔から大切にしているぬいぐるみなど。
ときに、何の気なしに手に入れたぬいぐるみが、いちばんのお気に入りになることもありますよね。
その子が光るくにの“ひかり”になるための方法――それが住人登録です。
住人登録は、「光るくにのメダル」をプレゼントしてあげるだけ。
メダルには、その子が光るくにとつながるための“ひかりの地図”がこめられています。
登録してあげると、その子も、ちゃんと光るくにへの帰り道を見つけることができるのです。
「光るくにのメダル」は、ぬいぐるみのひかりのしるしであると同時に、その子のためのおまもりにもなります。
メダルの裏面には、ぬいぐるみの名前を刻むことができます。
そして、まだこれからも一緒にすごす予定の子なら、あなたの連絡先を刻むこともできます。
もし外出先などで迷子になってしまっても、大切なともだちが、あなたのもとへ帰ってこられるように…
そして、たとえ戻ってこられなかったとしても、旅のメダルをもっている子は、いちど光るくにに帰って、“ひかり”となって、またあなたのもとへやってくるはずです。
光るくにのメダルをたずさえて、その子はあなたとつながり、光るくにともつながる。
「光るくにのメダル」は、ふたりの絆をつなぐ、小さなしるしです。
▶︎ 光るくにのメダルはこちら(ただいま準備中)
まとめ:ともに過ごした時間は消えない
ぬいぐるみは、ただの“モノ”ではありません。
「ともだち」として、ともに笑い、ともに涙し、ときにはあなたの心を守ってくれた存在です。
そのぬくもりや記憶は、消えることなく、あなたの中で生き続けます。
そして、ぬいぐるみは光になって、光るくにへ帰ったあとも、ずっとあなたのことを見守っています。
だから――
さよなら、ではなく。
「ありがとう、またね」。
名前をつけたその日から、ともだちになるぬいぐるみたち。
光るくにには、そんな子たちが、今日もそっと並んでいます。
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